「 “雨ニモマケズ” 」:Vol.72 平成23年4月25日号掲載コラム
先日、ある俳優が“雨ニモマケズ”という宮沢賢治の詩を朗読するのを聴きました。有名な詩ですから、前から何度も聴いていましたし、今まで特に気にも留めていませんでしたが、その時は、思わず涙が止まらなくなってしまいました。当然その詩自体は昔から変わることはありませんが、それを受け取る私の立場が変わり、環境が変わり、様々な経験を経て、私自身のモノの見方、考え方が変わってその詩が自分の中に自然に入ってきたのだと思います。 常に新しい情報や知識が書籍になって氾濫している世の中で、あえて昔の本を読み返してみてはいかがでしょう。あらためて読み返してみると、最初読んだ時には気がつかなかった素晴らしい宝物に出会う事があるかもしれません。